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病院の産業廃棄物とは？

産業廃棄物の種類や処分方法をご紹介

病院の廃棄物は、一般家庭から排出される廃棄物とは種類が異なります。血液が付着していたり、病原菌が付いていたりと、危険性の高いものも含まれます。そのため、病院の産業廃棄物は、適切に分類して定められた方法で処分しなければなりません。ここでは、病院の産業廃棄物の種類や、処分方法について詳しくご紹介します。

病院の産業廃棄物とは

病院の廃棄物は、産業廃棄物と一般廃棄物の大きく2つに分けられます。

病院から出る産業廃棄物

病院の産業廃棄物は、医療行為など病院で行われる事業活動から生じた廃棄物です。具体的な病院の産業廃棄物としては、注射針やギプスの石膏、天然ゴム製器具、レントゲンフィルムなどがあげられます。また、毒性や感染性が高いものは特別管理産業廃棄物として、より厳重な管理が求められます。

病院から出る一般廃棄物

病院から出る一般廃棄物は、産業廃棄物を除く廃棄物です。具体的な病院の一般廃棄物は包帯やガーゼ、使い捨て製品の箱、リネン類などがあげられます。ただし、血液が付着したガーゼなどは、産業廃棄物として扱わねばなりません。

一部の産業廃棄物は感染性廃棄物に分類される

病院の産業廃棄物のうち、感染の恐れのある病原体が含まれるもの、付着している恐れがあるものは感染性廃棄物に分類されます。感染性廃棄物を見極める基準は「廃棄物の形状」「排出場所」「感染症の種類」の3点です。血液や体液などの病理廃棄物、病原微生物の検査に使用した実験動物の死体、血液や体液が付着した鋭利な器具は感染症廃棄物の対象です。また、手術室や感染症病床などで使用されたもの、指定感染症や新感染症などの治療・検査に用いられたものも感染症廃棄物に分類されます。

病院産業廃棄物の分別の種類

病院の産業廃棄物は、細かく分類されており、3種の感染性廃棄物と非感染性廃棄物に分けられます。感染症廃棄物は、色分けして分類が必要です。

黄色のバイオハザード

注射針やメスのように鋭利なものは、黄色の感染性廃棄物に分類されます。金属製やプラスチック製の容器に密閉して保管し、黄色のバイオハザードマークを貼って保管します。保管場所は建屋内で周囲に囲いを設けて、見やすい場所に関係者以外立ち入り禁止の表示を掲示しなければなりません。

橙色のバイオハザード

血液が付いたガーゼや紙くずなど、血液付きの固形物は赤色の感染性廃棄物に分類されます。二重にしたプラスチック袋や堅牢な容器に保管し、橙色のバイオハザードマークを貼ります。また、関係者以外立ち入り禁止であることを示さなければなりません。

赤色のバイオハザード

感染結成や血液など液状・泥状のものは、赤色の感染性廃棄物に分類されます。密閉性が高く廃液などが漏洩しない容器に保管し、赤色のバイオハザードマークを貼ります。また、関係者以外立ち入り禁止であることを表示しなければなりません。

非感染性廃棄物

非感染性廃棄物は、感染症廃棄物を消毒処理したものです。紙おむつや生理用ナプキンなどが該当します。保管する際にバイオハザードマークは必要ありませんが、感染症廃棄物であると示すラベルを貼ることが推奨されています。

病院の産業廃棄物の処分方法

病院の廃棄物は、家庭ごみの収集には出せません。資源ごみと燃えるゴミに分別し、産業廃棄物は種類別に赤・橙・黄のバイオハザードマークを付けて、自治体の施設に搬入します。

病院産業廃棄物の処理業者の選び方

病院の産業廃棄物は、独自で自治体に搬入するだけでなく、処理業者に依頼して処分が可能です。処理業者を選ぶ際には、次のポイントに留意すると良いでしょう。

許可証を持っている

廃棄物処理業を行うには、事業エリアで許可証しなければなりません。許可証がない業者は、不法で業務を行っている業者と判断できます。処理業務を委託する場合は、許可証を確認する必要があります。収集・運搬と処分の両方を委託する場合は、両方の業務の許可を得ていることが必要です。

優良認定を受けている

廃棄物処理業において、都道府県の指定団体の審査を受けて判定される「優良認定制度」があります。優良業者を選ぶ判断材料になるでしょう。

実績

医療廃棄物は、法律によって取り扱い方法が厳格に定められています。実績が高い廃棄物処理業者は、これまで堅実に業務を行ってきた実績があるため、安心して任せられます。不法投棄などのリスクは少ないでしょう。

まとめ